to the north

to the north ブランディングディレクターの福田春美です。今回、札幌で活躍する3名のショコラティエに会いに行ってきました。ヨーロッパの料理オリンピックで金賞受賞経験のある大御所〈プティ・ショコラ〉、フルーツやお酒とチョコレートのマリアージュを追求する〈ボン・ヴィバン〉、宝石のような美しいショコラを作り出す新進気鋭の〈リベルテ〉。大御所、中堅、若手、「北のショコラティエ」を代表する3名をご紹介します。

ヨーロッパの大会で金賞受賞経験あり。
大御所〈プティ・ショコラ〉のいちじくショコラ。

to the northの企画のお話をいただいた時に、「すぐに扱いたいチョコレートがある!」と伝えた商品があります。それが、札幌にある〈プティ・ショコラ〉さんのいちじくショコラです。出会ったのは数年前。札幌に住んでいる姉から、「イチジク好きのあなたにピッタリな美味しいショコラがあるから食べてみて!」と送られてきたのが、いちじくショコラでした。

一口食べて、「うわぁ、食感がめちゃくちゃ好み! 味わいが深い!」と感じました。そして、重くなく、でも軽すぎないこのショコラに夢中になり、バレンタイン用にもたくさんお取り寄せしたくなって、詳しく調べてみました。するとヨーロッパで100年以上の歴史があり、4年に一度開催されている世界最高の料理オリンピックのパティシエ部門で金賞を受賞していました。そりゃ、美味しいわけです。


雑誌のお取り寄せ特集やスイーツ特集でも紹介。
友人たちからの評価も高い、おすすめの美味しさ。

そして、このいちじくショコラをインスタにアップしたら、友人たちがこぞって札幌からお取り寄せしていました。自分用にも買った友人たちから「美味しい! 絶妙!」というメッセージをいただいて嬉しかったチョコレートです。自分が「美味しい!」と思うものが、他の人にも「美味しい!」と思ってもらえるのだという自信にも繋がりました。

それから雑誌の「お取り寄せ取材」や「スイーツ取材」があると、このいちじくショコラをお勧めしていました。するとある日、〈プティ・ショコラ〉さんからお手紙とほかのショコラが届き、そこには優しそうな文字でお礼の言葉が書かれていました。それが嬉しくて、次回、札幌に帰る時は「是非会いに行こう!」と心に誓っていました。そして昨年10月に訪れた札幌で、どうしてもお会いしてみたかった〈プティ・ショコラ〉の新津智功さんを訪ねました。

ヒョロっとしていて、飾り気がなく、飄々とお話してくれる新津さんは、自然体そのままの空気感があって、心地よい時間でした。

世界料理オリンピック・フランクフルト大会に、
ナショナルチーム6名の一員として参加。

——パティシエになったきっかけと、〈プティ・ショコラ〉の創業年を教えてください。

新津:『もともとはコックに憧れて、札幌プリンスホテルの門を叩きました。昭和53年頃の当時は、ホテルの花形といえばコックでした。今のようなパティシエ・ブームはなかったですからね。コックの道は狭き門で、「いま、菓子部門ならあいているけど」と言われたんです。私は左利きなので、それを断るとサービス部に配属になるかもしれないと。それでパティシエとして働くことになったんです。その後、修行を積んで、1997年の9月にプチショコラを創業しました。いまから約20年前です。』

——1992年、世界料理オリンピック・フランクフルト大会のデザート部門で金賞を受賞されています。料理のオリンピックで金賞を受賞した時って、どんなお気持ちでしたか?

新津:『ドイツでの大会にはナショナルチーム6名の一員として参加しました。参加者数は2000人以上。ナショナルチームやホテルチーム、個人参加もあったと思います。フランスで修行をして、帰国してすぐの頃でした。チームでは一番のペーペー。だからこそ頑張りました。金賞は狙ってはいたものの、意外とうまくいって。金賞を受賞したときは非常に嬉しかったです。』

いちじくをワインで煮込んで、手作りでショコラを作る。
多くの人に楽しんでもらうため、お手頃な価格を目指す。

——いちじくショコラを作り出したきっかけは?

新津:『先輩シェフが作るおせちの手伝いをしていて、その洋風おせちの中にいれる、いちじくとフォアグラのサンドイッチを作っていたんです。「そのフォアグラをガナッシュに変えるとどうなるかな?」と思ったのが、「いちじくショコラ」のスタートです。それが約10年前のこと。当初はトリュフ型で、今の形になったのは8年前ですね。

超高級素材で作ると1粒300円以上になってしまい、味もくどくなると考えて、ほどほどの素材で作っています。お手頃な価格で作りたかったんです。いちじくはワインで煮込んで、機械ではなく手作りで、薄く作っています。』

——ショコラを作るにあたって、ご自身の中で、こだわっている部分はありますか?

新津:『そもそも、広く浅く、それが自分のスタイル。ショコラを使ったお菓子全般を得意としています。世界的に有名なブランドを目指すのではなく、地元のお子さまから年配の方まで、老若男女のお客さまに喜んでもらいたい、その一心でショコラを作り続けています。』

チョコレートとフルーツやお酒とのマリアージュ。
自由な発想でショコラ作りを行う〈ボン・ヴィバン〉。

数年前、実家に帰省していた時に、妹に「中島公園の近くに美味しいチョコレートとケーキのお店ができた!」と連れて行ってもらったのが、〈ボン・ヴィバン〉さんです。その当時はまだショコラティエのお店自体が珍しく、「札幌にこういうお店ができたんだなぁ」と嬉しくって、東京の友人たちへのお土産を買った記憶があります。今回、改めてパティシエ、ショコラティエの久保健寛さんにお話を聞きました。

サラミ型ショコラの断面を美しく彩る、
アプリコット、レーズン、くるみ、ピスタチオ。

——〈ボン・ヴィバン〉さんのコンセプトと、創業年を教えてください。

久保:『2010年7月に創業なので、今年で7年目になります。ショコラもケーキも「強い味・強い心」をモットーに、表現したい味をぼやけさせないことを大切にしています。』

——to the northのために用意してくださった、ショコラ・セットについて教えてください。サラミのような形のソーシソンのショコラにはフルーツやナッツがぎっしり。あと、チョコレートとラムやグラッパを組み合わせたショコラも美味しかったです。

久保:『ソーシソン・ショコラの中には、アプリコットとレーズンのドライフルーツ、くるみ、ピスタチオが入っています。シナモンやクローブなどのスパイスが香る少しビターなショコラでくるみました。これが、うちの看板ショコラです。今回のセットには、グラッパのボンボンと、ラム・トリュフのショコラも入れています。お酒は、素材としてチョコレートに合わないものはないと思っていて、僕自身もお酒が好きなので、ショコラとお酒のマリアージュの新作を毎年バレンタインに出しています。』

創業7年目の経験を活かしながら、
型にはまることなく自由な表現者でありたい。

——パティシエになったきっかけは何だったんですか? また、パティシエ、ショコラティエとしてどんな存在になっていきたいですか?

久保:『手に職をと考えた時に、母親の作るケーキの手伝いをするのが好きだったことがパティシエ・ショコラティエを目指したきっかけです。型にはまることなく自由な表現者でありたいと思っています。』

宝石のように美しいショコラを作り出す。
新進気鋭のショコラトリー〈リベルテ〉のこだわり。

「札幌の住宅街に若手のパティシエとショコラティエのカップルが作ったお店がある」と聞いて行ってみたのが〈リベルテ〉さんです。「うわぁぁぁ、あまりのショコラのツヤに目が奪われる」というのが第一印象。美しい景色が広がっていました。

ショコラティエは奥さまの高橋里恵さん。凛とした佇まいに信念を感じ、「ご自分の中でのスペシャリテはどれですか?」と聞くと、数秒待って、「トンカ豆のショコラかな」と返ってきました。声の音色から誠実さが伝わってきて、この人のショコラを食べてみたいと、その場でショコラを買って食べさせていただきました。「うん、、うん、、バランスがとても良い上に、彼女の信念とメッセージを感じる味」。美味しい。そして、ウーロン茶のショコラもパクリ。

「うん、これは軽めで、二つ目に食べるのにいいし、ふわっと口の中に香りが広がる」。この人のショコラはすごいなぁ、と感じる出会いでした。

美しさの秘訣は細やかな温度管理。
口どけ、美味しさにもこだわった。

——お店をOPENしたのはいつですか? ショコラティエになったきっかけは?

高橋:『〈リベルテ〉は2015年の4月にオープンしました。小さい頃からお菓子を作ることが好きで、最初に就職した店がチョコレート専門店。そこで温度や湿度などでショコラの出来が大きく変わることを知り、さらにチョコレートに興味を持ち、面白いと思ってショコラティエになりました』

——ショコラと向き合う時に、何を大事にしていますか?

高橋:『味はパンチの効いてるものではなく、口溶けが良く、誰もが美味しく食べられるようなものを考えて作っています。「見て感動していただける、宝石のようなきれいなショコラを」と思い、湿度、室温、ガナッシュの温度、コーティングのチョコレートの温度、作業スピードなど、さまざまなことを考えながら作っています』

食べてくださる方が喜んでくれるように、
一粒一粒を丁寧に、心を込めてショコラを作る。

——大阪出身なんですよね? なぜ札幌で開業したんですか?

高橋:『生まれ育った大阪、修行した神戸や東京。開業するにあたって、どこにしようか悩みました。結局は、住んだことのない全く知らない土地で開業することに。自由奔放な性格からなのか、はっきり自分でもわからないのが正直なところです。』

——どんなショコラティエでありたいですか?

高橋:『一粒一粒丁寧に、妥協せず、心を込めてお客さまが喜んで食べて頂けるようなショコラを作る、ショコラティエでありたいです。』

「北のショコラティエ」を代表する3名のショコラに込めた想い、いかがでしたか? バレンタインギフトや、友人が集うパーティの手土産として、東京ではなかなか手に入らない特別なショコラをお取り寄せしてみてください。きっと、とても喜ばれると思います。


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