to the north

北海道の「最高!」においしい食べ物を紹介していく特集企画。第一回目は「北海道の『最高!』においしいお肉」を紹介します。洞爺湖サミットで各国の首相にお肉を提供した老舗ブランドの牛肉や、北海道で人気のザンギ、そして日本では全体の0.5%しか出回っていない貴重なラム肉など、これぞ北海道を代表するお肉を選びました。

01:〈大金畜産〉のすきやき肉
世界遺産の町、知床が育んだ高級和牛。
口の中でふわっと溶ける、美しい霜降り。

まず最初にご紹介するのは「北海道の最高においしい牛肉」です。ハレの日のお肉といえば、しゃぶしゃぶ、すきやき、ステーキ、ですよね? 長年、北海道物産展を担当している名物バイヤーが「北海道の牛肉といえば、ここ!」と自信をもって紹介するのが、〈大金畜産〉です。今年で創業100年を迎える老舗企業で、世界主要国の主脳が会議を行なった北海道洞爺湖サミットでは、提供する料理のお肉部門のメイン企業のひとつとして選ばれました。ちなみに、当時の日本の首相は福田康夫さん、アメリカの大統領はジョージ・W・ブッシュさんです。大金畜産は、生産者との契約肥育から食肉加工生直売店での販売までを行っている、肉のプロフェッショナル企業です。市場開発部の課長、大金さんにお話を伺いました。

「事業の歴史が長いと身につくのは、選定力だと思うんです。今回、しゃぶしゃぶとすきやき用のお肉としておすすめしているのは知床和牛です。北海道にもいろいろ牛を育てている地域はありますが、知床は牛を育てる環境がいいんですよね。屈斜路湖の伏流水で育っているから水がいいのはもちろん、牛1頭あたりの敷地が広いんです。黒毛和牛を育てている牧場にいくと、狭い中に柵で閉じ込められて育てられていることが多いんです。すると牛が殺気立つんです。知床の大橋牧場の牛は、みんな本当に静かなんです。「あー、これは牛にとっていい環境だな」とすぐに感じました。味をチェックしてみると、旨みが多いんですよね。やっぱり牛も育つ環境が大切で、ストレスなく育つ方がいいんですよね」

北海道知床の玄関口、大空町にある大橋牧場では、広いスペースの中で牛を育てるだけでなく、ほかにも環境作りにこだわっています。稲わらは北海道産のみを使って、飼料には紀州梅干の塩梅を独自に配合しています。そしてなんと、牛がリラックスできるように、牛舎の中では常に演歌が流れているそうです。口の中でふわっと溶ける霜降りは、いい環境で育った牛だからなのかもしれません。

02:〈大金畜産〉の熟成肉のステーキ
これぞ熟成肉。旨み、甘み、風みが凝縮!!
糖蜜をブレンドした飼料で育った十勝牛。

大金畜産〉のお肉の中でもうひとつご紹介したいのが、テレビや雑誌の「逸品企画」で取材を多く受けている熟成肉のステーキです。厳しく衛生管理された施設の中で行うドライエージングは、北海道大学農学部とともに研究を進めてきたそうです。

「社長がNYで熟成肉を食べて「うちの会社でもできないだろうか」というのがスタートでした。まだ日本では熟成肉という言葉が流行する前でしたから、北海道大学の農学部の教授に相談して開発を行いました。うちでは食品由来の酵母菌を使っていて、カビの菌をガードして熟成させるので、肉が腐敗しないのが特徴です。酵母菌といっても何万とあるので、北海道大学のチームと話をしながら、肉にあいそうな酵母を10種類ぐらい選んだいただき、それぞれ試食して、一番旨味があるものを選びました。本当に酵母によってまったく味が変わるんですよ。熟成肉の魅力は、タンパク質がアミノ酸に変わっていくので旨み成分が高まるのと、水分が飛んでその旨みが凝縮されること。またお肉が柔らかくなるんです。赤みのお肉が好きな方はぜひ、この熟成肉のステーキを食べてみてください」

熟成肉のステーキに使われているのは、十勝の橋下牧場で育てられた十勝牛。橋下牧場は餌にこだわりのある牧場で、糖蜜と自社栽培のデントコーンを牧草にブレンドしているそうです。もともと旨みと甘みに定評のある牛肉を、さらに熟成させて作った熟成肉のステーキですから、もちろん、最高においしいお肉です。

03:〈ひろちゃんの塩ザンギ〉
じゅわ〜っと旨みが広がるジューシーザンギ。
冷めてもおいしい、やみつきザンギ。

みなさん、「ザンギ」を知っていますか? 北海道では唐揚げのことを「ザンギ」と呼んでいます。名前の由来は諸説あるようですが、一説によれば中国語の鳥の唐揚げ「ザーギー」からきているそうです。北海道では、鳥の唐揚げだけでなく、豚ザンギ、たこザンギなど、唐揚げ全般をザンギと呼ぶ習慣があります。

今回、「北海道の最高においしいお肉」として紹介したいのが、市販されている「ザンギ」のなかでもひときわ人気が高い〈ひろちゃんのザンギ〉。口にいれたときのサクサク感、カリッと感が「とてもおいしい!」と評判の逸品です。そして、「カラッとしているのに中がとてもジューシーなのはなぜ?」と、競合他社からも注目を集めています。店主の石崎裕司さんに話を伺いました。

「ザンギと唐揚げの違いって、実はとても曖昧なんですよね。小麦粉や片栗粉などの粉物を最後につけるのが唐揚げ、一緒に練り込むのがザンギ、と言うこともできますが、北海道の人はみんな唐揚げ全般をザンギと呼んでいます。うちでは、カラッと揚げたいので粉物はあえて最後につけています。

揚げ物をおいしくするための技術は大きくは3つあるんですよね。長く揚げてパリッとさせること、長く揚げてもころもが硬くならないこと、そしてお肉がジューシーであること。その方法を開発できたから、みなさんに「おいしい!」と喜んでもらえているのだと思います。

普通のお店では揚げる時間は5分ぐらいですが、うちではさらに5分揚げるんですよ。最後に粉物をつけているのは、ころもが硬くならないようにするため。そして、長く揚げてもお肉がジューシーなのは、、、すみません、これは企業秘密です。販売イベントに出店すると、競合だろうという人に見られているのも感じるのですが、たぶん、わからないと思います。ひとつ言えることは、おいしくするために大切な工程を行なっているということ。味付けのこだわりは塩ですね。僕は日本料理の出身なんですけど、料理はやっぱり塩で決まると思うんです。そのため、かなり値は張るけれど、いい塩を選んでいます。

商売の観点からいうと、長く揚げると水分が飛んで重さが減るので、量り売りの唐揚げは利益が減るんですよね。でも、やっぱり、おいしいのが一番! それをみなさんに食べてもらえれば嬉しいです」

北海道で人気の〈ひろちゃんのザンギ〉は冷めてもおいしいと評判。それはプロの技があってこそできること。ぜひ、ご自宅で楽しんでみてください。

04:〈松尾ジンギスカン〉のサフォークラム
最高級の羊肉、幻のサフォークラムを知っていますか?
柔かくてジューシー。そしてクセがない。

食べ物の好き嫌いを決めるときに重要なのは、本当においしいものを食べてから判断することではないでしょうか? 「ラム肉は苦手」「ラム肉ははじめて」という方にこそ、一度、食べていただきたいのが〈松尾ジンギスカン〉の北海道産サフォークラムです。ラム肉好きの方はこのお肉の貴重さ、もちろんご存知ですよね? 

そもそも日本に流通しているラム肉のほとんどはオーストラリアやニュージーランドからの輸入もの。北海道産のラム肉は0.5%にも満たないそうです。約60年の歴史がある老舗、北海道シェアNo.1を誇る松尾ジンギスカンでも、提供しているラム肉のほとんどが輸入ものというのが現状です。その業界最大手が、昨年、究極のラム肉のおいしさを追求するために新たな試みを始めました。それが、北海道で育てたサフォーク種のラムを生産から手がけること。いったい輸入ラムと何が違うのか?そしてそもそもサフォーク種って? 松尾ジンギスカンの佐藤さんに伺いました。

「ラム肉は食べても太らないお肉といわれています。その理由は脂肪燃焼を助け、コレステロールを下げるカルニチンを多く含んでいるため。また、羊の油の融点は42度なので人間の体温では吸収されにくく、コレステロールがたまることもないんですよね。サフォークというのは肉専用の品種のこと。オーストラリアやニュージーランドでは約7割が羊毛をとるための羊で、お肉のための品種として交配されたのがプライムラムやオージーラムなんです。

では、北海道産と輸入ものでは何が違うのか? 大きく違うのは、オーストラリア、ニュージランドでは雪が降らないので、年中放牧をしている点です。北海道では出荷するまでの放牧期間が通常2〜3ヶ月ですが、うちでは、あえて放牧をしていません。青草を食べると、葉緑素(クロロフィル)が羊の腸内で発酵してフィタン酸という成分に変わって脂肪として貯蔵されるんです。それが、羊のクセやくさみにつながるんですよね。うちで育てているサフォークは、放牧に出さないので青草を食べない。そのためクセがないんです。ジンギスカン用のお肉はもちろん、評判の高い焼肉用の赤身のもも肉、ほどよい脂みがあってジューシーなしゃぶしゃぶ用も、ぜひ試してみてください。ラムの世界が広がると思いますよ」

北海道産のラム肉は希少なので専門レストランや百貨店に出荷され、スーパーに出回ることはほとんどないそうです。松尾ジンギスカンでも飼育頭数が少ないためto the northに出品していただく期間も不定期になっています。3月末発送分の次は秋の発売予定なので、ぜひ、この機会をお見逃しなく! ジンギスカン鍋がない方は、ホットプレートの脚の下に雑誌をはさんで傾斜をつければ、ジンギスカン鍋と同じように食べられるそうです。ご自宅ジンギスカン、はじめてみませんか?

05:〈真巧〉の無添加ソーセージ
大手には真似のできない無添加ソーセージ。
社長の夢をかけた、本気の逸品。

スーパーで売っているソーセージに慣れているので、〈真巧(まこと)〉の無添加ソーセージを食べたときは、「ソーセージってこんなに美味しいんだ!?」と驚きました。上品な旨み、やさしい味。無添加は身体にいいだけでなく、おいしいんだ、と感じました。製造しているのは長沼あいす。こだわりの生乳で作るアイスクリーム「・あいすの家・」で知られているのですが、どうしてソーセージを売ることになったのでしょうか? 長沼あいす取締役の山口貴巨さんにお話を伺いました。

「〈真巧〉というのは、うちの社長の名前なんですよ。社長が以前から本当に美味しいソーセージを売りたいと考えていて、アイス事業が軌道に乗った頃に、ソーセージの事業が始まりました。6〜7年前のことです。もともと熟練のソーセージ職人と知り合いで、彼が退職するときに大手にはできないソーセージを作ろうと一緒に始めたんです。例えば、燻煙する時間ひとつとっても、うちでは時間をかけて職人が手仕事で行なっています。長いものだと1日から2日かけるものも。じっくりと時間をかけることで味が芯まで浸透するんです。業界には燻液につけるだけという会社もありますが、やっぱり味に差が出るんですよね。そして、うちでは添加物を極力使わないようにしています。中でも無添加ソーセージは、「これを食べたらほかのものを食べれなくなる」とお客さんに褒めていただくことも多いです。ソーセージ本来の味を、ぜひ楽しんでみてください」

06:〈真巧〉のベーコンセット
もはやベーコンとは呼べない!?
牛肉の旨みを閉じ込めた、熟練マイスターの技術。

そして〈真巧〉にはもうひとつ、読者のみなさんに食べていただきたいものがあります。それが牛肉のベーコン。「もはやベーコンとは呼べない!?」という見出しに大げさじゃない?と思うかもしれませんが、豚肉が苦手なto the northのディレクターも絶賛するのが黒毛和牛のベーコンです。山口さんも、「ソーセージよりもベーコンの方がいつも食べているものとの違いがわかると思います」と言います。

「市場に出ているベーコンの多くは、水を加えて作るんですよ。例えば10Kgの肉であれば、加水して20Kgのベーコンを作る。うちでは水をいっさい加えないので、油が落ちて8Kgぐらいになるんです。それによって旨味が水で薄まることなく凝縮するんですよね。ベーコンもサクラチップでじっくりと時間をかけて燻煙しています。大手と同じことをやっても勝ち目はないので、大手ができないことをやるのがうちのスタイル。社長の夢だった事業ですから、下手なものは作れませんしね。ソーセージもベーコンも、バーベキューに持って行ってもいいですし、ボイルしてもおいしいですよ」

味覚は人それぞれ違うので、もちろん「絶対!」とは言えないのですが、「絶対おいしい!」と断言したい一品です。


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